戌年(いぬどし)の意味や歴史は?
戌年の「戌(いぬ)」という漢字はそもそも、「戉(まさかり)」という文字を元に作られた漢字です。
戉という漢字は、木を切り倒す「鉞(まさかり)」の中にも含まれていますね。戌(いぬ)にはその他にも「ほろぶ・ほろびる」という意味も秘められていて、草や木が枯れ果てている状態を指しているとも言われているのです。
これらのことから、戌はちょうど収穫の時期を迎え終えた稲を刈り取る時期だと考えらえています。
人生には、地道な努力が実を結ぶ時期や、多少無理の利くパワフルな時期があるように、ゆっくり休息を取るべき時期だってあるでしょう。
季節で表すと「秋の終わり」の時期に当たる戌の年は、これまでの生き方や身の回りの状況をじっくり見つめ直しながら、心身ともにしっかり休めるべき時期だと言えます。
目次
戌年(いぬどし)の生まれ年は?
2018年、2006年、1994年、1982年、1970年、1958年、1946年、1934年、1922年
戌年(いぬどし)の性格や特徴
戌年生まれの人は、苦労を苦労と感じない、類稀なる忍耐強さを秘めている人です。
常識や人道から逸脱することなく、先人からの教えに忠実に従いながら、人生の礎(いしずえ)を少しずつ着実に築き上げていこうとします。
物事を良く考えながら、しかし時に直感に素直に従って勇敢な行動に出られますので、大きなチャンスもきちんとものにできるでしょう。
戌年生まれの人は、誰から見ても安定感が抜群であるように見えます。ただこの年生まれの人には一つだけ弱点があって、少しだけ潔癖症な気質が秘められているのです。
人に対してはわりと寛大な気持ちで向き合えるものの、自分自身に対する評価は、いつも知らず知らずのうちに高くなってしまいます。
理想の自分をとことん追求するのはやめて、今の等身大のあなたを自然と受け入れられるようになったら、人生をもっと楽な気持ちで楽しめるようになるでしょう。
また戌年生まれの人は、若かりし頃に経験した苦労が、のちの人生において大いなる糧となります。だから現実的には、楽をしようとして手を抜くよりも、あえて苦労の多い道を突き進んでいくことで人としての成長が見込めるのです。
地道な努力を欠かさず続けていけば、やがて不思議と有力者からの援助が得られるようになる人でもあります。
1人きりで孤軍奮闘する人生よりも、周りにいる人たちと手を取り合いながら、ともに成長していけるような人生が理想的です。
戌年(いぬどし)の女性と男性
戌年生まれの男性と女性とでは、雰囲気や個性に多少の違いが出てきます。
戌年生まれの男性は、責任感がとても強く、実に面倒見の良い性格をしている人です。口数は少なくなりがちですが、その素晴らしい実務能力や人を助ける大きな器が自然と評価されて、特に社会面では晩年に向けて着実に出世していきます。
ただ思いやりの深さが優柔不断さに繋がると、思わぬ運気の低迷を招いてしまう場合がありますので注意が必要です。どちらつかずな態度をとりだしたら、自分で軌道修正を心がける必要性が出てくるでしょう。
戌年生まれの女性は、たとえどれだけ笑顔で振舞っていても、本心では何を考えているのかよくわからないミステリアスな人です。
本心をうまく隠して、本音と建て前を使い分けながら世渡りができますので、あなた自身の意志力であなたの望む人生を作り上げていくことができるでしょう。
ちなみに戌年生まれの人は、中年期に一波乱を経験しやすいようです。ただ波乱を経験した分、後年にはより豊かな人生を歩めるようになっていきます。
戌年(いぬどし)生まれの人の恋愛傾向
戌年生まれの人は、恋愛面においてもかなり慎重な性格をしています。たとえ好きな人ができたとしても、相手へすぐにアプローチをしかけるような真似は決してしません。
その時々の雰囲気や空気を良く観察しながら、しかるべきところでしかるべき行動をとろうとします。知情意のバランスが安定しているせいか、戌年生まれの人は感情が表に出にくく、場合によっては冷淡な人であるように見られがちです。
でもその内面には、隠そうにも決して隠し切れない深い愛の本質が秘められています。そしてその深い愛は、戌年生まれの人が心を許した、数少ない相手に対してこんこんと注がれていくのです。
したがって戌年生まれの人は、恋愛でも結婚でもほぼ間違いのないお相手を選んで、長く安定した関係を築き上げていけるでしょう。
戌年(いぬどし)生まれの人の仕事・金運
責任感が強く、なおかつ度量も大きな戌年生まれの人は、社会においても時間をかけて頭角を現していきます。
自身ががむしゃらに努力して、その才能や能力が認められるというよりも、周りにいる人たちが努力家な戌年生まれの人を自然と持ち上げてくれるようになるでしょう。
また戌年生まれの人は、本質的に人との関わりを必要とする傾向にあります。
あなたの中に秘められている深い愛や思いやりの感情は、1人きりで活躍する環境ではどうしても活かしきれません。
たくさんの人たちと関わっていく中で、相手へ誠意を示す方法が自然とわかっていくようになるのです。
戌年生まれの人自身は、自分の気持ちを言葉や態度にして表すのが苦手なのですが、心のどこかでは「誰かの役に立ちたい」とただ純粋に願っています。
戌年(いぬどし)と相性のいい干支は?
さて、戌年生まれの人は、いったいどの十二支と相性が良いのでしょう?
十二支の中で特に相性が良いのは、「寅年」と「午年」、あとは「卯年」の三つです。
まず最初に寅年生まれの人ですが、戌年生まれの人とは結びつきが強くなりやすく、一緒にいれば自然と協力体制を取ることができます。恋愛はもちろん、ビジネスでのお付き合いや家族としての相性も抜群で、言葉なしにしても不思議と通じ合える間柄です。
戌年の情に篤く、そのせいで優柔不断になりやすいところを、決断力に優れている寅年がうまく補ってくれます。
次に午年生まれの人との相性ですが、明るく前向きな午年の人に、穏やかで誠実な性格をしている戌年の人が癒される関係性となるでしょう。
午年の人は、人の気持ちを高揚させて、やる気を引き出すのがとてもお上手です。戌年の人もまた、午年生まれの人のそんなところに自然と勇気づけられ、いつも前向きな気持ちでいられるようになります。
続いて卯年の人ですが、戌年生まれの人と卯年生まれの人とのご縁は特に深く、出会った瞬間からすぐさま親しみやすさが感じられる組み合わせです。
性格や個性は違えど、一緒にいればそのうち自然と深い安心感に包まれるようになって、長い人生をいつも新鮮な気持ちで寄り添っていけます。思慮深い卯年の人を、包容力の大きな戌年の人が優しく包み込むような相性となるでしょう。
これら三つの十二支とは、時が経つごとに少しずつ着実に発展していける組み合わせです。
戌年(いぬどし)と相性の良くない干支は?
基本的にはどんな人ともうまく付き合える戌年生まれの人ですが、相性の良くない十二支もあります。
戌年と相性がイマイチなのは、「酉年」と「未年」、あとは「辰年」生まれの人です。
酉年生まれの人は、戌年生まれの人から見るとどこか違和感の感じられるお相手となります。考え方や価値観に相容れないものがあって、たくさん語り合っても理解はなかなか深まりません。
非常に社交的で交際上手な酉年の人の個性を、許容力の大きな戌年の人が認めて受け入れることで、相性の欠点を何とかカバーしていけるでしょう。
次に未年生まれの人ですが、戌年と未年とは、表面的には大きな問題が起こりにくいのが一つの特徴です。ただ、一見とても優しく見える未年の人ですが、見た目によらず意外と頑固なところがあります。
同じように一途なところのある戌年の人とは、潜在的な部分で知らず知らずのうちに衝突しやすい相性関係です。
お互いの違いを認め合えるようになれば、案外居心地の良い距離感を保てる関係性でもあります。
最後に辰年生まれの人との相性ですが、戌年と辰年は正反対に位置している十二支です。だからお互いに惹かれ合うものがあっても、運勢的には互いに相手の足を引っ張ったり、相手の状況を滞らせたりしやすい傾向にあります。
ただ正反対に位置し合っている十二支は、良い運気を迎えている時に巡り会うと、その喜ばしい状況を保ち続けるのに役立つ場合があるのです。
だから相性が悪い十二支同士であっても、一概にすべてが悪い方向へ向かっていくとは限りません。
まとめ
今回は、戌年生まれの人の個性や相性について触れてみました。
戌年生まれの人は、世間一般的な「自分に優しく」という価値観があまりしっくりこない十二支となります。
なぜなら戌年生まれの人は、若い頃から苦労を買ってでも経験していくことで、晩年に向かって着実に開花していける十二支だからです。苦労が戌年の人を輝かせてくれるエッセンスとなります。
また戌年生まれの人は、全般的に一途な考え方をする人でありながら、心を広く保つことで柔軟な対応ができるようになる人です。
他者に対して寛大であり続けられたら、戌年生まれの人の人生は周りにいる人たちの助けによって、さらに豊かなものへと変化していくに違いありません。
戌年生まれの人は、人との繋がりの中からたくさんの学びが得られる人です。
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