
恋愛のABCとは?
恋愛のABCは、恋愛のステップや関係の進度を表す言葉で、Aから始まり、ステップが進んでいくごとにB、C…と呼んでいました。
恋愛のABCが流行ったのは1990年代なので、知らない世代もいるかもしれません。キスやセックスなど、仲の良い同性の友人が相手でも言葉にすると恥ずかしい単語の暗喩として使われていました。
しかし、恋愛のABCをよく使っていた世代でも、使っていたのはABCの3つくらいだった人は多いはず。今は現代版「恋愛のABC」として「恋愛のHIJK」があるのをご存じでしょうか。
今回は、恋愛のABCの意味を解説しながら、その続きのDEFZ、現代版の恋愛のHIJKもご紹介していきます。
目次
恋愛のABCそれぞれの意味を解説
恋愛のABCとは恋愛で経験するステップをアルファベットで表した言葉です。それぞれ、どんな意味があるのか、ABCの順に解説していきます。
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「A」の意味はキス
「A」の意味は、キスです。当時の若者たちは、恋愛の最初のステップはキスだと考えていました。
基本的に恋愛のABCを経験するのは恋人同士が前提だったため、最初のコミュニケーションである「手を繋ぐ」「ハグ」は含まれないことが一般的だったようです。
相手の体に触れるちょっとしたスキンシップは友人同士でもしますが、キスからは恋人同士のスキンシップになります。そのため、キスは恋愛の重要なステップの1つとして考えられていたようです。
言い換えると「Aまでいった」と友達に報告すれば「恋人ができたこと」や「お付き合いが順調に進んでいること」を告げたのと同義になったのです。
「B」の意味はペッティング
「B」の意味は、ペッティングです。ペッティングという言葉は聞き慣れない方も多いと思いますが、これは愛撫を指します。
相手の体に触れたり撫でたりすることを愛撫と言いますが、ここでいう愛撫は性的な触れ合いになります。つまり、セックスの前段階の触れ合いを指し、大体はキスの後のステップ、セックスの前のステップの位置づけでした。
キスは唇同士の触れ合いなのに対し、ペッティングは体のいろいろなところやデリケートなところなど対象が広くなることから、徐々に触れ合う部分を広げながら気持ちを確認していったことがわかります。
「C」の意味はセックス
「C」の意味は、セックスです。恋人との恋愛のプロセスのいわばゴールであるセックスはABCの最後に設定されていました。
まずは、Aでキスをして恋人関係をスタートさせ、Bのペッティングで気持ちをより確かめ合った後、Cで体を繋げる。
当時の恋愛観としては、触れ合いの深度に対してステップを踏みながら、気持ちを確かめ合ったり、信頼関係を徐々に深めていったりしたのです。その最終ゴールがセックスです。
体の相性よりも、愛情や信頼など、精神的な交流に重きを置いていたゆえに、この順番になったと思われます。
恋愛のABCのその先のステップは?
恋愛のステップを表す言葉として知られていたABCですが、続きの言葉があるのをご存じでしょうか?
ABCの順にそのまま「DEF」と続き、最後は「Z」。DEFZが示す意味についても、解説していきます。
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「D」の意味は妊娠
「D」の意味は、妊娠です。Cのセックスの後のアルファベットですから、必然的に妊娠になります。
ABCまでは恋人同士の触れ合いでしたが、Dは少し意味合いが異なってきます。Dまで進むと結婚・出産・子育てのルートまで一気に進むため、ある意味「恋人関係」と「結婚」の境を表すステップでした。
この一線を越えると後戻りができなくなりますから、当時は注意喚起の意味も込めて、Dが誕生したようです。
当時はまだ妊娠は結婚後にするのが当たり前の時代だったため、結婚前の妊娠は話題になるほどでした。
「E」の意味は結婚
Eの意味は、結婚です。Dで妊娠をしたら、子を授かるので、次のステップは結婚になります。
Dを省いて、Eにいくのが一般的でしたが、Dを通るといわゆる“できちゃった婚”や“授かり婚”と言われるパターンになります。
今でこそ、授かり婚は芸能人や著名人にもよく見られる傾向があり、そう珍しくはありませんが、恋愛のABCが流行っていた時代は、結婚してからの妊娠の流れが主流でした。
どちらの順序が良い・悪いはありませんが、どちらの場合でも結婚は恋愛の行きつく先であり、また2人の新たな門出といえます。
「F」の意味は家族
「F」の意味は、家族です。結婚の次のステップは、家族を作ることになります。
Fは「FAMILY=家族」でもあります。家族と聞くと、夫や妻、子どもをイメージしますが、結婚を機に増える家族は、それだけではありません。お互いの両親や、配偶者の兄弟、親戚関係も増えます。
ABCが恋愛のステップだったのに対し、DEFは結婚や家族など、新たなステップを示すものになります。
しかし、DEFはそれほど広まらなかったため、当時の世代の人でも知らない人もいるでしょう。それだけ当時は恋愛への憧れが強く、妊娠や出産などの現実的な話題はされていなかったことが窺えます。
「Z」の意味は別れ
Zの意味は、別れです。ABCで恋愛関係が発展し、DEFで結婚して家族関係に発展し、そして最後は別れになります。別れの意味は、失恋や家庭崩壊、離婚も含まれます。
Zはアルファベットの最後でもありますから、別れという関係性の最後を表すのに適しているといえます。
Zは必ずしも恋愛・結婚を通してから訪れるものではなく、なかにはCまでいったけれど結婚直前に別れたり、Aにいく前に別れたりする場合もあります。
「別れ」と聞くとネガティブなイメージが先行しますが、なかには双方の未来のための選択もあるため、Zの意味合いはカップルそれぞれによって異なるといえます。
現代版の恋のステップHIJKとは?
1990年代に恋愛のステップの隠語である「恋愛のABC」が流行ったように、今での恋愛のステップをアルファベットで表したものが「HIJK」です。
昔の「恋愛のABC」と違うのは、物事の価値観が多様化し、「この順番が正しい」という流れがなくなったこと。
キス→ペッティング→セックスと、心と体の交流を徐々に深めていくことが必ずしも一般的ではありません。
また、現代の恋愛においては、ABCのステップを超えて、さらにその先を重視する傾向があります。
より深い親密さを求めるため、それぞれのアルファベットの意味合いも、一昔前のABCとは順序もかなり異なります。
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「H」の意味はエッチ
「H」の意味は、エッチです。恋愛のステップの最初にくるのが「エッチ=セックス」であることに、一昔前の恋愛のABC世代だった人は驚かれる方もいるかもしれません。
今では、まず体の関係を持ってからお付き合いを考えることも珍しくありません。
まずは体の相性を知ったり、深い関係になってみたりすることで見えてくる相手の人間性を知ってから、交際するかどうか検討する人が増えてきています。
「I」の意味は愛情
「I」の意味は、愛情です。現代では、セックスをしてお互いの本音や人となりを深く知ってから初めて愛が芽生えるという考え方があります。
愛があるからセックスをする、という考え方が主流だった一昔前とは価値観が真逆になってきていることが窺えます。
少し前は性的なことは秘すべきことでしたが、今は性事情がオープンになり、セックスがスキンシップの1つになっています。
セックスフレンド、いわゆるセフレもありますので、セックス=愛があるとはならないようです。
「J」の意味は子ども
「J」の意味は、子どもです。Jは「ジュニア」のJからきており、一昔前でいうところの「D=妊娠」のステップに当てはまります。
昔は考えなしにセックスをすると妊娠をするよ、という注意喚起の意味合いが含まれていましたが、今はそのような意図はありません。
今はできちゃった婚・授かり婚が珍しくなく、後ろめたいイメージもないため、結婚前のステップにJがきています。
なかには子どもができたことを喜び、これを機に結婚ができると良いきっかけと捉えている人もいます。
「K」の意味は結婚
「K」の意味は、結婚です。結婚の頭文字の“K”に当てはめており、恋愛の最終ステップとして入れられています。
一昔前の恋愛のABCでは、恋人関係のステップが主流で、その後に続く妊娠や結婚はあまり広まらず、D以降は別ものと分けて考えている人が少なくありませんでした。
今は子どもを授かることも結婚も自然な恋愛の流れの一部と考えられることが一般的なため、Kもまとめて「恋愛のHIJK」と言われているのです。
自分や相手が幸せになれるステップで愛を育もう
一昔前と現代の恋愛のステップについて解説しましたが、恋愛も結婚も全員が同じ流れで進んでいくわけではありません。
Aの次はB…などとステップの順序にこだわらず、自分や相手の人間性や考えを最優先にして、お互いが納得のいく順序を踏んでいきましょう。
当然、相手から強制されるものでもありませんので、誰かと恋愛をする時は、自分の気持ちや体も大切にしてあげてくださいね。