プラーナとは？生命エネルギーや気の流れを整える方法を徹底解説

プラーナとは？

ヨガやアーユルヴェーダを経験された方なら、「プラーナ」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか？

プラーナとは、宇宙に存在する、私たちの原動力となる「生命エネルギー」です。

プラーナはサンスクリット語で「呼吸」や「息吹」を意味する言葉で、東洋医学で言うところの「気」に相当すると言われています。

もともとインド哲学から生まれた言葉で、人間を構成する目には見えないエネルギーだと考えられています。

プラーナは空気のように、この世界のいたるところにあり、人間や動物、魚、虫などの生き物だけでなく、風や空気などにもプラーナは存在します。

つまり、生物問わず、万物を動かすためのエネルギーだといえます。

プラーナの3つのエネルギー源とは？

プラーナには、人を動かす3つのエネルギー源である「天の氣」、「地の氣」、「人の氣」があります。

「人の氣」は自分や他人の意識、また直接的な触れ合いや交流の経験や情報などから無意識に取り入れているプラーナです。日々の体調や行動に影響があるとされています。

体内にあるプラーナの種類を解説

プラーナは、生命エネルギーや気の流れから、5つの種類に分けられています。1つ1つ、詳しく解説していきます。

1.プラーナ

プラーナは、呼吸を司るエネルギーです。

横隔膜から眉間までに流れているエネルギーを指し、前述した世界中のあらゆる場所に存在するエネルギーとは異なるので取り違いに注意しましょう。

呼吸から取り入れたエネルギーを体の隅々にまで浸透させ、生命力で満たします。

また、食べ物や飲み物を消化器官まで届ける動きもプラーナにあたります。

プラーナが上向きになると腹部のエネルギーが呼吸とともに出ることがあります。

2.アパーナ

アパーナは、おへそより下を流れる、体内で一番下部のエネルギーを指します。

主に排泄などで不要物や不純物を体内に排出したり、月経や生殖に関わったりするエネルギーで、腎臓・大腸・肛門・生殖器の働きを司っています。

排出するのは物理的な不要物ではなく、不快な気分やネガティブな感情も体内から外へ出す働きを担っています。

消化器官に影響するアパーナが乱れるとお腹を壊したり、滞ると生理不順や便秘になったりします。

3.サマーナ

サマーナは、心臓・胃・肝臓などを司る、腹部で働くエネルギーを指します。

位置的に、口から入ってきたエネルギーを燃やし、活動するためのエネルギーに変換するプラーナになります。

すべての活力を生み出す重要な役割を担うとされています。

具体的な体内の役割としては、消化器官がスムーズに働くようサポートし、消化や吸収を助ける動きをしています。

また空気から酸素を血液内に取り入れる心臓の働きもサポートしています。

4.ヴィヤーナ

ヴィヤーナは、体全体に行き渡るエネルギーを指しています。

体内では心臓の動きをコントロールしており、血液の循環を司っています。

血液には酸素や栄養など生命活動を維持するために必要なものが含まれているため、それを全身に届けるヴィヤーナは、とても重要なプラーナだといえます。

また脳から体全体に指令を出す神経も司っており、感情や思考が乱れた時もヴィヤーナが正常に戻したり、バランスを取ったりしてくれます。

5.ウダーナ

ウダーナは、喉から頭頂までに流れるエネルギーを指します。

目・耳・鼻・舌などの感覚器官を司り、言葉を話す能力や五感などの働きをコントロールしています。

目で見た景色、耳で拾った音や声などの五感で感じた情報は、脳まで到達して処理されて初めて理解されます。

つまり、顔周辺の感覚器官で拾った情報を脳に届ける流れを担っているのがウダーナなのです。

また人生を終える時に最後に放出されるエネルギーとされています。

プラーナとチャクラの関係は？

プラーナが体内のあらゆる場所に存在するエネルギー源であることに対し、チャクラとは理性と感性の切り替えや体内と体外のエネルギーを交換する、いわば中継センターといえます。

チャクラは脊髄の基底から頭頂まで背骨に沿って7つあり、それぞれのチャクラを起点にして車輪のようにグルグルとエネルギーが回っています。

しかし、この回転が正常でないと、心身に悪い影響が出てきます。

それを整えてくれるのがプラーナです。

チャクラにプラーナを巡らせると心身の調子が安定し、プラーナの巡りが止まるとチャクラの動きまで弱まります。

プラーナが悪循環に陥っている時の症状は？

プラーナが悪循環に陥ると3つの変化が現れやすくなります。

プラーナは、私たちの体に加えて、心にも強く影響を与えています。プラーナの悪循環により、心のバランスが崩れ、人間関係がうまくいかなくなる可能性があります。

プラーナの働きを整える方法7選

それでは、プラーナの働きを整え、循環を良くする方法を紹介します。

1.ヨガの呼吸法「プラーナヤーマ」

「プラーナヤーマ」はヨガの片鼻呼吸法です。

背筋を伸ばして座り、鼻で深呼吸を数回します。

右手の人差し指と中指を握り込み、親指で右小鼻、薬指で左小鼻を交互に抑えながら、片鼻で呼吸します。

一度、片鼻で吸ってから両鼻を閉じて、少し息を止めるのがポイントです。

5回ずつ行ったら、右手を小鼻から離して両鼻で深呼吸をして終わりです。

慣れてきたら、息を止めている間にプラーナが体を満たすイメージをして行うと効果的です。

2.良質な睡眠を心がける

プラーナは、良質な睡眠から多く補給することができます。

良質な睡眠は心身も整えてくれるため、非常に効果的です。

自然界に存在するプラーナの供給量は午前0時がピークとなり、そこから徐々に減少します。

そのため、午前0時より後に寝ると、補給できるプラーナが少なくなります。

またプラーナは朝日が昇ると徐々に増え、午前6時から7時頃に最高潮に達します。

つまり早寝早起きをすることが、良質な睡眠とプラーナを効率的に補給する大切なコツなのです。

3.新鮮な食材を食べる

プラーナを簡単に補給するおすすめの方法の1つは、新鮮な食べ物を摂取することです。

プラーナは生き物以外にも宿っているため、当然、食べ物にもプラーナが巡っています。

特に新鮮な野菜や果物や旬の食べ物には新鮮なプラーナが宿っているため、フレッシュなプラーナが補給できます。

しかし、調理後、時間が経つとともにプラーナの量が減少するため、インスタント食品や作り置き料理には少量のプラーナしか残っていません。

4.体を動かす

現代社会では体を使わずに目や頭を使うことが多いため、プラーナが上半身に巡りがちでアンバランスになっています。

骨盤を回してプラーナを下半身に落とすとバランスが整い、心身が安定します。

まず、あぐらをかき、骨盤を起点にぐるっと回します。

骨盤が器で、水飴を入れて、かき混ぜるイメージで回しましょう。

1分以上行うと効果を感じやすくなります。

骨盤を回した後は、首の回り具合や視界の開け方などに変化を感じるでしょう。

5.自然に触れる

プラーナはあらゆるところに存在しています。

しかし、より多くのプラーナを効率的に補給するなら、自然に触れ合うのがおすすめです。

自然には心身を整える効果もあり、相乗効果が期待できます。

アウトドアに行くとリフレッシュした気分になるのは、森林や川、大地から新鮮なプラーナを補給しているからなのです。

家に籠もりがちな方は、ぜひ山や海に出かけてみてください。

6.瞑想する

ヨガでも行われる瞑想も良質なプラーナを補給するのに効果的でおすすめです。

瞑想は日々の生活で溜まったストレスや雑念を消化し、心身の状態を整えてくれます。

呼吸が穏やかに安定し、また深くなるため多くの酸素を取り込んで血行も改善されます。

それにより体内の循環も活性化され、体内に取り込んだプラーナがより体の隅々にまで行き渡ります。

ヨガの呼吸法の「プラーナヤーマ」と合わせて行うとより効果的です。

7.ポジティブな人との交流

プラーナは自然界だけでなく、人との交流でも補給することができます。

人と会話をしている時は、言葉だけでなく、お互いのプラーナも交流させています。

交流する相手のプラーナの良し悪しは、それを受け取る側にも当然影響があります。

良いプラーナであれば心身が安定し働きが向上しますが、悪いプラーナであれば体調や精神状態に悪影響を及ぼします。

そのため前向きな思考を持つ人と交流すると良いプラーナが得られるでしょう。

プラーナを意識して、快適な日々を過ごそう

慢性的な肩こりや頭痛に悩まされていたり、ネガティブな思考から抜け出せなかったりする時は、プラーナの循環が悪くなっている可能性があります。

ぜひ今回紹介したプラーナの補給法を実践して、多くの新鮮なプラーナを受け取ってくださいね。

プラーナを意識することで心身の状態が改善し、パワフルに生活できるようになるはずです。

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