エンパスとは?意味や特徴解説。共感力が高くて疲れる体質の改善

エンパスとは?

エンパスとは「empath(共感)」を語源とする言葉で、「共感力が高い人」という意味です。

エンパスは単に優しい人や想像力が豊かな人を指すのではなく、「人の気持ちや経験した事柄をあたかも自分自身が経験したことや自分の気持ちとして感じてしまう」性質を持っている人を指します。

つまり、人の感情に敏感で、過剰に影響を受けやすい人といえます。

人の心を読み取りやすいので、コミュニケーションには役に立ちますが、他人の辛い、悲しい感情も強く拾ってしまうので、疲れやすくなったりナイーブになったりする人もいます。

エンパスの種類は?

エンパスには「身体直感型」「身体ワンネス型」「感情直感型」「感情ワンネス型」「知的変容型」「スピリチュアルワンネス型」の6種類があります。

「身体直感型」とは、他人の感情ではなく「他人の体に起こっている異変」を察知する能力に長けているタイプです。主に経産婦に多いタイプと言われています。共感力は高いですが、他人の不調は自分に移りません。

「身体ワンネス型」とは、「身体直感型」からさらに共感力が強まったタイプで、他人の体調不良を「自分の身体の異変として感じ取ってしまう」性質があります。それゆえ「身体ワンネス型」の人は、特に病院にいると周囲の人の不調を多く感じ取り、辛くなりやすいようです。

「感情直感型」とは、主に他人の感情を強く感じ取るタイプです。表情に出ていない感情や隠している感情もわかるので、他の人なら気づけない嘘やごまかしも見抜く能力があります。

「感情ワンネス型」とは、他人から直感的に感じ取った感情を自分のものとして共感するタイプです。何も悲しいことがないのに胸が苦しくなったり、気づいたらイライラしてしまったりという特徴があります。

「知的変容型」とは、その道のプロではないのに、他人の技や知識を模倣してすぐに同じようにできてしまう特異な性質があるタイプです。

「スピリチュアルワンネス型」とは、神仏や精霊と一体化する大変珍しいタイプで、過去の偉人や他人の体験ができる超能力的な体質を持っています。

エンパスとHSPの違いは?

エンパスと良く似た性質を持つ「HSP=Highly Sensitive Person」という単語があります。

HSPは感受性が強く、環境刺激に敏感な人を指し、相手が何を考えているかを察知できる能力があります。

一見エンパスとHSPは同じに見えますが、決定的に異なる点があります。

HSPは人や環境すべてに対し敏感で影響を受けやすいのに対し、エンパスは前述したように6つのタイプがあり、いずれかに特化しています。

またHSPはあくまで自分主体なのに比べ、エンパスは他人の感情や痛みを自分事のように感じるという違いがあります。

もしかして私も? エンパス診断

これまでの「エンパス」の解説を読んで、自分もエンパスでは? と気になる方は、次の診断テストをチェックしてみてください。

3個から5個、当てはまった方は…

あなたは共感力はあまり強くありませんが、周囲の環境の刺激や影響は受けやすい体質です。

他人よりも色々なことに気づきやすいため、気を回しすぎて人間関係に疲れやすい傾向にあります。

目に入るものに共感することが多いので、疲れた時は外部との接触を避け、1人の時間を満喫してゆっくり心の回復に努めましょう。

6個から8個、当てはまった方は…

あなたは共感力が強いタイプです。

日常生活でも周囲の人の感情が流れてきて、それぞれに共感してしまい、精神的な疲弊を感じている方が多いでしょう。

まずは自分自身は共感力が高いことを自覚し自衛することが大切です。

仕事など、どうしても人付き合いは避けられない環境下でも自分がリラックスできる方法を見つけましょう。

9個から10個、当てはまった方は…

あなたは非常に強い共感力と感受性を持つタイプで、エンパス体質といえます。

エンパスの中でも特に強い体質のため、環境によっては日常生活に支障をきたす場合もあるでしょう。

普通に過ごしても外部からの刺激で疲れることが多いので、仕事の合間に瞑想の時間を取り入れたり、好きな音楽など常にリラックスできるものを準備したりしましょう。

エンパスに見られる5つの特徴

ここからは「エンパス」に見られる特徴を5つご紹介していきます。

1.相手の気持ちが自分事のように理解できる

エンパスに見られる特徴1つ目は「相手の気持ちが自分事のように理解できる」です。

普通は長く一緒にいるうちに相手の性格や考え方を掴んでいくものですが、エンパス体質の人は知人だけでなく、初対面の人でも、その人の気持ちを読み取り、自分事のように理解することができます。

それゆえ相手の感情に共感しすぎて心が揺さぶられて疲れることもありますが、ストレス具合のコントロールがうまくできるなら、コミュニケーションや仕事の取引等でうまく活用することもできます。

2.自分よりも他人を優先する自己犠牲ぎみ

エンパスに見られる特徴2つ目は「自分よりも他人を優先する自己犠牲ぎみ」です。

エンパス体質の人は他人の痛みが手に取るようにわかり、また自分事のように感じてしまうことから、「助けてあげたい」という思いやりの気持ちや、「私がしないと」という責任感や奉仕の精神が人一倍強いことも大きな特徴の1つです。

さらに「助けてあげたい」という気持ちがいきすぎ、他人を優先しすぎて自分を犠牲にしてしまうこともあります。

自分と他人をどこかで線引きしないとストレスが増してしまうので注意が必要です。

3.衝撃的な映像やニュースなどが苦手

エンパスに見られる特徴3つ目は「衝撃的な映像やニュースなどが苦手」です。

エンパス体質の人は目に映るすべての人の感情に共感し、自分事のように感じてしまうため、衝撃的な内容な映像やニュースを見ると、そこに映った人たちの恐怖や悲しみ、痛みといった負の感情に共感してしまいます。

これはリアルの映像だけでなく、映画やドラマといった虚構の世界の映像でも同様のようです。

「これは画面の向こう側の出来事だ」と頭では理解しても心が追いつかないため、衝撃的な映像やニュースは苦手なのです。

4.喜怒哀楽などの感情の起伏が激しい

エンパスに見られる特徴4つ目は「喜怒哀楽などの感情の起伏が激しい」です。

エンパス体質の人は周囲の人の感情を察知しやすいために、自分以外の人の気持ちやテンションに引っ張られやすい傾向にあります。

つまり多くの感情を一度に抱えることになるので、喜怒哀楽が激しくなりがちです。

また近くにいる人の感情だけでなく、その場の雰囲気にも影響されやすいのも要因の1つ。

場が盛り上がれば賑やかになり、少しでも盛り下がると一気に暗くなってしまうので、傍から見て落差が大きく見えるでしょう。

5.体調不良の人が一緒だと、同じように苦しむ

エンパスに見られる特徴5つ目は「体調不良の人が一緒だと、同じように苦しむ」です。

エンパス体質の方は、周囲の人に共感しすぎるあまり、感情だけでなく他人の体調の変化も自分事のように感じる場合があります。

たとえば、相手が頭痛で苦しんでいたらエンパス体質の方も同じ個所に痛みを感じるようになります。

特に「身体ワンネス型」タイプの方は、それが顕著に表れます。

またエンパス体質の方は日頃から負の感情エネルギーを吸いやすい状況下にいるので、腰痛持ちや胃腸が弱まっている人も少なくありません。

エンパス体質を改善する5つの方法

「エンパス」体質を改善するには、どうすればいいのでしょうか? ここからは5つの対処法をご紹介したいと思います。

1.自分と向き合い、自己肯定感を高める

エンパス体質を改善する方法1つ目は「自分と向き合い、自己肯定感を高める」です。

エンパス体質の方は他人の感情が押し寄せて心が揺さぶられてしまうため、色々な感情や情報に流されて自分を見失わないようにしなければいけません。

そのためには、まず自分自身をしっかり理解し、大切にしてあげることが重要です。

日頃から自分と向き合い「今自分が何をしたいのか」「何を考えているのか」と、自分に意識を向けてあげましょう。

また、自分を認めてあげたり、褒めてあげたりして自己肯定感を高めることも大切です。

2.ネットやSNSなどの情報は、極力見ない

エンパス体質を改善する方法2つ目は「ネットやSNSなどの情報は、極力見ない」です。

ネットやSNSなどは、多くの人の様々な感情が漂う大海のような場所です。

また匿名性から人の悪意や負の感情にも触れやすい場所でもあります。

他人に共感しやすいエンパス体質の方は、特に負の感情を拾ってしまいやすいので、ネットやSNSとのお付き合いは、ほどほどにしておきましょう。

体調不良の時や精神が安定していない時はもちろん、負の感情を発散させにくい夜や寝る前にネットやSNSを見るのは控えましょう。

3.エネルギーを浄化する方法を取り入れる

エンパス体質を改善する方法3つ目は「エネルギーを浄化する方法を取り入れる」です。

エンパス体質の方は、様々な感情を受け取って負のエネルギーが溜まりやすいので、それらを浄化させる方法を知っておくことも大切です。

たとえば、寝る前に瞑想の時間を取り入れたり、ゆっくり半身浴をして心身の疲れを落としたり、栄養満点の食事を三食しっかり摂ったりなど、様々な方法があります。

少しずつ取り入れるだけでも負のエネルギーが浄化されて生命エネルギーが活性化し、エンパス体質が改善されていくでしょう。

4.良質な睡眠が取れるように工夫する

エンパス体質を改善する方法4つ目は「良質な睡眠が取れるように工夫する」です。

人は睡眠を取ることで1日の心身の疲れやストレスを緩和させたり、発散させたりしています。

ストレスが強くなると眠りが浅くなり、溜まった負のエネルギーをうまく消化できなくなります。

効率良く負のエネルギーやストレスを緩和できるよう良質な睡眠を取るように心がけましょう。

寝る前にスマホを触らない、生活リズムを整える、湯船に浸かって体を温めるなど、眠りを深める工夫を実践しましょう。

5.リフレッシュする時間を大切にする

エンパス体質を改善する方法5つ目は「リフレッシュする時間を大切にする」です。

エンパス体質の方はストレスを溜めやすいので、負の感情に押しつぶされないよう健康な精神状態を保つことが大切です。

好きなことに没頭したり、好きな音楽を聴いたり、自然を満喫したり、スポーツをしたり、思いきって何もせずにボーっとする時間を作ったり…。

好きな方法やその時に気が向いた方法でリフレッシュしましょう。

エンパス体質の方は休日も他人のことを考えがちなので、リフレッシュ中は考えを止めることも大切です。

エンパスを理解し、うまく付き合ってみて

エンパス体質は他人の心読み取れるため、コミュニケーションや駆け引き、仕事などで有利な一方、知りたくなかった本音や多くの負の感情に触れる機会も多く、ストレスを抱えたり生きづらさを感じたりすることもあるでしょう。

しかしエンパス体質をしっかり理解し、上手に付き合う方法や改善する術を知っておけば、強い人間力になるはずです。

ぜひ今回紹介した対処法を実践して、あなたなりに前向きに生きられる方法を見つけてくださいね。

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