五十路(いそじ)とは?意味や読み方、他の年齢を表す言葉を解説

五十路とは? 意味・読み方を解説

五十路とは「いそじ」と読み、基本的に50歳のことを指します。

五十路は「五」と「十路」で組み合わせた言葉で、これで50個年齢や数を表すことができます。

他にも、50個のことを表したり、50番目という意味で使ったりもします。

ちなみに五十を「いそ」と読む独特な読み方は、熟語に訓読みを当てたもので、熟字訓と言われるものなので、覚えておくと意外に役に立つことがあります。

五十路の言葉の使い方は? 具体例を紹介

五十路は50歳という意味の他、50個、50番目という意味で使います。

◆50歳という意味での具体例

・もうそろそろ五十路に近い

・年の頃は五十路ばかり

・五十路には見えない

◆50個、50番目という意味での具体例

・五十路(50個)の問題を乗り越えてきた

・その数はさあ、五十路(50個)もあろうか

・次は五十路(50番目)の扉を開け

どちらかというと書き言葉で多く使われる印象があります。

十路とは? 意味や読み方を解説。他にはどんな言葉がある?

十路とは「そじ」と読み、漢数字の10からもわかるように、年齢や数を10年1単位として数えるものです。

しかし、そこから10年間を表すわけではないので、たとえば五十路であれば「50歳」という意味になります。

そしてこの漢数字プラス十路という数え方を使って、20歳から90歳まで表現することができます。

二十路(ふたそじ) 二かける十路(10年)で20歳のこと。20代。20年。20個。
三十路(みそじ) 三かける十路(10年)で30歳のこと。30代。30年。30個。
四十路(よそじ) 四かける十路(10年)で40歳のこと。40代。40年。40個。
五十路(いそじ) 五かける十路(10年)で50歳のこと。50代。50年。50個。
六十路(むそじ) 六かける十路(10年)で60歳のこと。60代。60年。60個。
七十路(ななそじ) 七かける十路(10年)で70歳のこと。70代。70年。70個。
八十路(やそじ) 八かける十路(10年)で80歳のこと。80代。80年。80個。
九十路(ここのそじ) 九かける十路(10年)で90歳のこと。90代。90年。90個。

年齢を表す言葉を解説

「初老」や「不惑」など、人生の節目の年齢を表す言葉がたくさんあります。これらは本来、どのような意味があるのでしょうか?

    • 孩提(がいてい)

2歳から3歳。抱っこされて笑うような年頃の子ども。幼児。

    • 三尺(さんせき)

7歳から8歳。三尺(90センチ)ほどの身長の子ども。

    • 幼(よう)

10歳。人生まれて十年を幼といいて学ぶという(儒教経典の言葉より)。

    • 辻髪(つじかみ)

10歳。つむじの部分を中心に丸く残し、他をそり落とした昔の子どもの髪形より。

    • 六尺(りくせき)

14歳。身長が六尺(120センチ)ほどの子ども。

    • 志学 (しがく)

15歳の男の子。十有五にして学に志す(論語)より。

    • 破瓜(はか)

16歳の女の子。瓜の字を2つの八に割って足すと16になるため。

    • 弱冠(じゃっかん)

20歳の男性。中国の制度で、男性は20歳になると冠をつけて成人したため。

    • 立年(りゅうねん)

30歳の男性。三十にして立つ(論語)より。

    • 年壮(ねんそう)

30歳の男性。三十を壮といいて室あり(論語)より。

    • 壮室(そうしつ)

30歳の男性。三十を壮といいて室(妻・家庭)あり(論語)より。

    • 而立 (じりつ)

30歳の男性。三十にして立つ(独り立ちの意)(論語)より。

    • 強仕(きょうし)

40歳の男性。四十を強といい、しこうして仕う(論語)より。智力、気力ともに充実している年齢。

    • 初老(しょろう)

40歳。中年を過ぎ、老年に入りかけた年頃。

    • 不惑 (ふわく)

40歳。四十にして惑わず(論語)より。

    • 桑年(そうねん)

桑の異体字である桒に4個の十と八が入っていることから48歳の意。

    • 天命(てんめい)

50歳の男性。五十にして天命を知る(論語)より。

    • 知命 (ちめい)

50歳の男性。五十にして天命を知る(論語)より。

    • 杖者(じょうしや)

50歳。50歳から家の中で杖を用いることが許された(論語より)ため。

    • 下寿(かじゅ)

60歳。長寿の畏敬を下から60、80、100の3つに分けた時の呼び名。

    • 耳順 (じじゅん)

60歳の男性。六十にして耳順う(論語)より。

    • 華甲(かこう)

61歳。華という漢字が6個の十と一に分けられるため。

    • 華寿(かじゅ)

61歳。華の字が、6つの十と1つの一に分けられるため。

    • 華甲(かこう)

61歳。華の漢字を分けると、6個の十と1個の一に分けられるため。

    • 従心 (じゅうしん)

70歳の男性。七十にして心の欲する所に従えども、矩を踰えず(論語)より。

    • 杖朝(じょうちょう)

80歳の男性。80歳になると朝廷でも杖を用いることが許された(論語より)ため。

    • 上寿(じょうじゅ)

100歳。長寿の畏敬を下から60、80、100の3つに分けた時の呼び名。

    • 不枠(ふわく)

108歳。枠の漢字が十と八と九十に分けられるため。

還暦とは? 意味や由来を解説

還暦とは60歳のことを示します。

これは、十干十二支が60年で一巡して、元の暦に還ることに由来することから「還暦」という言葉が使われます。

つまり、60歳はもう一度生まれ変わって赤ちゃんからスタートするという意味になるため、お祝いには赤いちゃんちゃんこを着るというわけです。

昔は「人間50年」と言われていたように今よりも寿命が短かったため、60歳は長生きとなり、盛大にお祝いされてきたんですね。

数え年と満年齢の違いは?

私たちが普段使っている満年齢は、生まれた日から1年間は0歳とカウントしています。

お誕生日前の赤ちゃんは0歳何ヶ月という言い方をしますよね。

しかし、数え年は生まれたその年から1歳とし、お誕生日ではなく、お正月が来ると1つ年齢が上がるという考え方です。

この数え年は、日本に昔からある七五三などのお祝いや、厄払いなどで使われます。

他の長寿祝いの言葉や年齢を紹介

「還暦」は誰もが一度は聞いたことがあると思いますが、それ以降の名前や年齢をしっかり覚えておきたいところ。ここからは、「還暦」以外の他の長寿祝いの言葉について、解説していきます。

古希(こき)

古希は70歳のお祝いをすることです。

これは中国の詩人・杜甫(とほ)の「人生七十古来稀なり」という一説に由来していると言われています。

紫色のものを贈ってお祝いをします。

喜寿(きじゅ)

喜寿は77歳のお祝いをすることです。

喜という漢字は「?」とも書き、これを分けると七と十と七と読めるため、77歳の別名となっています。

紫色のものを贈ってお祝いします。

傘寿(さんじゅ)

傘寿は80歳のお祝いをすることです。

傘という漢字の略字である「?」を分けると八と十になることから、80歳の別名となっています。

金茶色のものを贈ってお祝いをします。

米寿(べいじゅ)

米寿は88歳のお祝いをすることです。

米という漢字を分けてみると八と十と八になることから、88歳の別名となっています。

金茶色のものを贈ってお祝いをします。

卒寿(そつじゅ)

卒寿は90歳のお祝いをすることです。

卒の字の略字である卆という字が九十のように見えることから、90歳の別名となっています。

白いものを贈ってお祝いをします。

白寿(はくじゅ)

白寿は99歳のお祝いをすることです。

百という漢字の上の「一」を取ったら白になることから、100引く1で99歳の別名となっています。

白いものを贈ってお祝いをします。

百寿(ひゃくじゅ)

百寿は100歳のお祝いをすることです。

百の漢字の通りに100歳ですが、1世紀を生きたことから紀寿(きじゅ)と呼ばれることもあります。

こちらも白いものを贈ってお祝いをします。

茶寿(ちゃじゅ)

茶寿は108歳をお祝いすることです。

これは茶という字が、八十八の上に十という字が2つ並んでいるように見えることから全部を足した108歳の別名となっています。

特に決まったお祝いの色はありません。

皇寿(こうじゅ)

皇寿は111歳のお祝いをすることです。

皇という字を上と下に分けると白と王ですが、99歳を祝う「白」寿の99に、王を十と一に分けて足した111歳の別名となります。

特に決まったお祝いの色は特にありません。

大還暦(だいかんれき)

大還暦は120歳のお祝いをすることです。

2回目の還暦を迎えたという意味で、120歳のお祝いが大還暦と呼ばれるようになったそうです。

特に決まったお祝いの色は特にありません。

日本には年齢を表す言葉がたくさんあります

日本には、中国から由来したものも含めて、五十路などの〇〇十路や還暦、傘寿、米寿、大還暦などの年齢を表せる言葉が本当に多く存在しています。

年齢の話を好まない人もいますが、過ごしてきた年月には、たくさんの日々を過ごした思い出が詰まっています

無事に年齢を積み重ねられたことを祝いする気持ちは、これからも大切にしていきたいですね。

あなたにおすすめの記事