
「徳を積む」とは?
「徳を積む」とは、人による善の行いを繰り返し取り組むことで、目には見えない良いもの(徳)が積み重なっていくことを意味します。
特に儒教など東洋思想に多い考え方で、徳を積むと、その代わりに良いことが返ってくる、または報われると考えられています。「良いことをすれば自分に返ってくる」という意味の「情けは人の為ならず」と似たような言葉といえます。
ただ、徳を積むの場合、報われるのは来世の場合もあります。仏教の考えである「因果応報」と同じく、過去世の行いが現世に関係するという考え方にも非常に近しいものといえます。
目次

「徳を積む」の由来は?
「徳を積む」の由来は、良い行いを重ねることで未来や来世で報われるとされる仏教の教えからきているとされています。
仏教には人は何度も生まれ変わるという「輪廻転生」の死生観があり、転生する際に現世の良い行い・悪い行いが来世に影響すると考えられています。「徳を積む」はその1つで、中国の思想書・淮南子の一説に由来する「陰徳あれば陽報あり」ということわざにもある通り、陰で善行を行えば、後から報われると説かれてきました。
ちなみに「徳」には「陽徳」と「陰徳」の2種類があります。陽徳は人から直接感謝されるような陽の目を浴びる善行、陰徳は見返りを求めない陰ながらの善行を指します。
「徳を積む」のスピリチュアル的な意味は?
「徳を積む」のスピリチュアル的な意味は、自分自身の成長を促し、高次の状態へ高めることができるというものです。
スピリチュアルの観点では、徳を積むことは宇宙の法則の1つであり、行った良いことは必ず自分に良い形で返ってくると言われています。
また、徳を積むことは、カルマ(業)の解消に繋がります。
カルマとは、過去世での悪い行いによって背負った十字架のようなもので、必ず現世や来世に自分に跳ね返ってくると考えられています。無償の奉仕である徳を積むことで、この回避不可能とされるカルマを解消することができるとされています。
「徳を積む」10のメリットを解説
徳を積むと、どんな効果が期待できるのでしょうか? ここでは、徳を積むメリットについて、詳しく解説していきます。
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チャンスが巡ってくる

徳を積むと、因果応報により、良いチャンスが巡ってきやすくなります。
仕事で大きな商談が巡ってきたり、趣味でやっていたことにビジネスとしての声がかかったり、家と会社の往復ばかりだったのに突然良い出会いがあったり、一攫千金を得られるビッグゲームに参加したりと、人生が良い方向にガラッと変わるような大きなチャンスを得やすくなります。
「あの人だけいつもツイているな」という人がいたら、徳を積んでいる人かもしれません。
物事が良い方向に進む
徳を積むと善行により気の流れが良くなり、不思議と物事が良い方向に進み出すことがあります。
停滞していたことが突然動き出したり、長年引っ掛かっていた悩みが解消したり、こじれていた人間関係が良い方向へ動き出したりといったことが起こります。
良い気が流れてくることで物事が良い方向に進むこともありますが、徳を積む人は影ながら地道な努力を続けていたり、誠実に物事に向き合っていたりする人が多いので、何事も必然的に良い方向に進むともいえます。
運気がアップする
仏教の教えである因果応報の法則により、徳を積むと運気がアップすると言われています。
良いことをしたぶんだけ自分に返ってくるので、欲しかった人気のチケットが取れたり、求めていた以上の成果が出たり、物事が良い方向にトントン拍子に進んでいったりと、「なんだかラッキーだな」と思えることが増えていきます。
全体的に運気がアップする人もいれば、仕事運、恋愛運、金運など、いずれかの運が顕著にアップする人もいます。
人望が厚くなる

徳を積む人は物事に真摯に取り組む努力家が多いですから、その誠実な姿勢から自然と周りからの信頼が集まりやすくなります。
また、他人を想いやる心を持っている人は、主張をしなくても次第に周りに伝わるもの。世のため、人のためになることをする、徳を積む人は人望が厚くなるのは当然のことといえます。
徳を積み続ければ、自然と良い人が周りに集まりやすくなり、人間関係が豊かになります。困った時に助けてもらえる場面も多いです。
欲しかったものが手に入る
徳を積むことで運気が上昇し、チャンスが巡ってきやすくなります。そのため、思いがけない時に欲しかったものが手に入る可能性が高くなります。
欲しいものと店で偶然巡り合うだけでなく、徳を積む人は周りからの人気が高いので、他人からのプレゼントで貰うことも。
信頼や好意を寄せている人は、その人のことをよく見ていますから、徳を積んで人望が厚くなるごとに欲しいものをピンポイントで渡してくれる可能性が上がります。
良い出会いに恵まれる
徳を積むと、スピリチュアル的にはポジティブなエネルギーが蓄えられる状態になります。そのため、「類は友を呼ぶ」という言葉の通り、同じようにポジティブなエネルギーを持つ、良い人との出会いを引き寄せやすくなります。
良い出会いを得ると良い助けを得られるようになるため、ますます人生が良い方向に進みやすくなります。また、恋愛を真剣に望めば、自分と波長の合う相応しい人と結ばれやすくなります。
恋愛関係が長続きする

徳を積んでいる人は他者への思いやりがあり、またコツコツと物事に取り組む忍耐力もあるので、一時の感情に任せて衝動的に動くことがほぼありません。
多少のすれ違いがあっても、意固地にならず、相手を尊重しながらじっくりと溝を埋めていくことができるので、関係が長続きしやすいです。
そのため、異性間の大きな考え方の違いがある恋愛でも信頼関係を育みやすく、お付き合いが長く続いたり、結婚へと進みやすくなったりします。
ストレスが減る
徳を積んでいくと自己成長が促され、心に余裕が生まれます。達観して物事を見られるようになるため、ちょっとしたことでイライラしたり、他者と比べて嫉んだりといったことが少なくなります。
そのためストレスに感じることが大幅に減り、楽しく心地良い時間を過ごすことができるようになります。
ストレスが減ることで意欲が増し、様々なことに挑戦したり、心身の調子が良くなったりして、より健康的になる人もいます。
自己肯定感が高まる
徳を積むことは、周りへの奉仕だけでなく、自分にとっても良い影響のある行為です。
努力はやがて実を結ぶものですから、コツコツと徳を積むごとに自信がつき、良い結果が伴っていくごとに考え方もどんどんポジティブになっていきます。そうしてさらに自分に自信がつき、自己肯定感が高まっていきます。
自己肯定感が高まると自分のやりたいこと、挑戦したいことに前向きに取り組めるようになり、さらに良い結果を得られるようになるなど好循環を生み出します。
精神的に成長する

徳を積むことは、自分の利益にこだわったり見返りを求めたりせずに、周りの人や社会に尽くす徳の高い行為です。目先のことにとらわれず、大局的な平和や充実を得て、やりがいを感じられるようになるため、精神的に大きく成長することができます。
もっと心にゆとりが生まれて生きやすくなったり、さらに人に優しくできるようになって多くの人に好かれるようになったり、忍耐力がついてさらに精力的に物事に取り組めるようになったりと、人間的に一回り大きくなったことを実感できるはずです。
「徳を積む」とモテるって本当?

たとえ外見が良くても、自己中心的な性格だった場合、周りから近寄りがたく思われたり、せっかく仲良くなっても愛想をつかされたりしてしまいます。
しかし、徳を積むと内面が磨かれ、思いやりや誠実さが身につきます。
「一緒にいて心地が良い、安心する」と思われる人には、自然と多くの人が集まるものです。そのため徳を積んで精神的に成長した人には男女問わず好印象を抱かれるようになり、モテるようになります。
また、良い行いを続けていると、表情も自然と優しく穏やかになることもモテる要素の1つです。話しかけやすくなり、自然と交友関係が広がっていきます。
徳を積んでいる人の特徴は?
それでは、徳を積んでいる人はどんな特徴が見られるのでしょうか? 詳しく解説していきます。
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感謝の言葉が自然に出る

徳を積んでいる人は、自分も周りの人に尽くしているので、人の好意が当たり前にあるものではないことを知っています。そのため、自分を育み生かしてくれる社会や周りの人に常に感謝の気持ちを抱いているので、感謝の言葉が自然に出るのです。
些細なことに対しても「ありがたい」と感じることができるため、常に多幸感に溢れています。
誠実で責任感がある
徳を積んでいる人は、コツコツと努力を重ねる頑張り屋が多いため、誠実で責任感があるという特徴があります。派手な功績ではなくとも、1つ1つをしっかりこなす姿勢が、徳を積むことに繋がります。
周りに迷惑をかけないよう、また社会に尽くせるよう使命感を持って何事にも取り組むので、周りからの信頼がとても厚いです。
自分を誇示せず謙虚な人
自分の意見を誇示したり、他人に押しつけたりしないというのも、徳を積んでいる人の特徴です。基本的に周りの人に対して思いやり深く、相手を尊重した言動をします。
また、自分の間違いや失敗を素直に受け止めることができたり、地に足のついた考え方を持ったりなど、謙虚な人が多いです。
自分の立場や能力を客観的にしっかり理解しているため、周りからの信頼を得やすいです。
約束や時間をしっかり守る

徳を積んでいる人は真面目で誠実なため、約束や時間をしっかり守ります。これは、言い換えれば相手のことや周りのことをとても大切に思っているという証拠でもあります。
「自分がまず大切」という人は少なくありません。一方で、周りのことをまず考えられる思いやり深い人だからこそ、見返りを求めずに社会に尽くす徳を積む人になれるのです。
陰口や悪口を言わない
他者を嫉んだり蔑んだりする傾向にある人は、他人や社会のために良い行いをする「徳を積む」行為はハードルが高いもの。他人のために徳を積める人は、周りの人を愛し、常に感謝の気持ちを持っているため、陰口や悪口を言うことがありません。
そうした裏表のない誠実な人柄に惹かれ良い縁が築かれ、また徳を積むという良い循環が生まれるのです。
損得勘定だけでは動かない
そもそも「自分が損をしたくない」という考えを持っている人は、見返りのない善い行いをすることはできません。そのため、他人のために尽くせる徳を積む人は、当然、損得勘定だけでは動かないという特徴があります。
徳を積む人は、相手の境遇をまるで自分ごとのようにとらえるため、大切にしたいという気持ちが自然と湧くのです。
相手の幸せを心から願っている

周りからよく見られるために口では応援していても、心の内では失敗を願っているような人は真に徳を積むことはできません。
相手の喜びを自分ごとのように感じ、他人の幸せや成功を心から願ったり、一緒に喜んだりすることができるのが、徳を積んでいる人格者に多く見られます。
また、そうした気持ちを持っているからこそ、献身的に務められるのです。
いつも笑顔のムードメーカー
徳を積んでいる人は内側にポジティブなエネルギーが満ちています。そのため、いつもニコニコと笑顔だったり、前向きで明るい行動で周りを楽しませたりするようなムードメーカータイプが多いです。
グイグイと周りを引っ張っていくタイプではなく、1人1人に優しく寄り添えるため、自然とみんなの心を惹きつけているイメージです。
立場や肩書きで人を判断しない
人の幸せを願い、見返りを求めずに周りのために行動できる人は、当然立場や肩書きで人を判断しません。相手のスペックや、自分への影響などを考えずに、分け隔てなく誰にでも優しく接することができるのが、徳を積んでいる人の大きな特徴です。
逆に言えば、それくらい正義感が強くないと、徳を積むことには繋がりにくいです。
人の良いところを見つけて褒める

徳を積んでいくと、心に余裕が生まれ、自己肯定感が高まります。そうすると、他人の良いところを素直に認められるようになります。
また、徳を積むような思いやり深い人は隣人を愛する気持ちが人一倍強いため、自然と相手の良いところを見つけることができます。お互いを認め合い、褒め合うことで自己肯定感が高まり、さらにポジティブに行動できるようになるのです。
嘘をつかず正直に生きている
徳を積んでいる人は自分のために嘘をついたり、目先の利益を欲して他人を利用したりすることは絶対にしません。そのため嘘をついたり、人によって態度を変えたりする必要がないため、とても正直な人が多いです。
誰に対しても真っすぐで、裏表がなく、言葉と行動が一致しているため、周りから「信頼ができる人」と高い評価を得ている人が多いです。
見返りを求めずに与えられる
徳を積んでいる人は、報酬を期待して周りに尽くしているのではなく、むしろ喜んでもらうことにやりがいを感じています。
みんながやりたくないことをやったり、自分だけが裏方の仕事に徹したりしても「損をした」「なんで自分だけ」なんて決して思いません。そのため、見返りを求めずに、他人や社会に与えることができるのです。
器が大きく、多少のことでは動じない

徳を積んでいる人は、自分よりも他人のために行動できる器が大きい人が多いため、ちょっとやそっとのことで凹むことはなく、多少のことでは動じません。
また、他人のために尽くすというのは、簡単なようでいて、実は周りのことを冷静に見ていないと務まりません。良かれとした行動も、ただの独りよがりになってしまえば徳のある行動とはいえません。
いつも落ち着いて冷静に考えられる人だからこそ、人のための行動ができるのです。
自然体で優しさがにじみ出ている
徳を積んでいる人は、人だけでなくあらゆる生き物や環境にも思いやりの心を持って接します。それが常のため、自然体で優しさがにじみ出ている人が多いです。
ただ、勘違いしている人がたまにいますが、徳を積んでいる人は決して自己犠牲心の強い特殊な人ではありません。
自分の周りのすべてを大切にするということは、ひいては自分の生きる環境を大切にすること=自分を大切にすることに繋がります。それを理解しているからこそ、自然と周りに優しくすることができるのです。
人からよく贈り物を貰う
徳を積んでいる人は、自然と人助けをしたり、相手が嬉しいことには自分のことのように喜んだり祝ってくれたりするため、周りには恩を感じている人が多くいます。そのため、日頃のお礼として、誕生日だけでなく何気ない日常でも人から贈り物を貰うことがよくあります。
自分が相手に与えているからこそ、こうして目に見える形でも報いが返ってくるのです。
具体的な「徳の積み方」を解説
それでは、徳を積むには、具体的にどんなことをすれば良いのでしょうか? いくつかの徳の積み方を紹介していきます。
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いつも前向きな言葉を使う

徳を積んでいる人は、ポジティブなエネルギーに溢れています。そのため、日頃から前向きで楽しくなるような言葉を選ぶように意識してみましょう。
ポジティブな言葉には植物の成長を促すといった実験結果があるほど周囲に良い影響を与えます。
反対に、陰口や不満など負の言葉を使うと悪い気を引き寄せ、考え方や性格まで暗くなっていくことも。また、ネガティブな姿を見た人は良い気がせず、気づかぬうちに信用を失うこともあるので、気をつけましょう。
笑顔で人と接するようにする
人と接する時は、いつも笑顔でいることを心がけることも、徳を積むことに繋がります。
笑顔には、人を安心させたり、心地良く楽しい気分にさせたりするだけでなく、ポジティブな良い気を生み出す良い効果があります。そうして周りに良い影響を与えることで徳を積むことができます。
反対に、ツンとした顔をしていたり、不機嫌な態度を取ったりしていると当然周りに悪い印象を与え、自分自身もネガティブな気が跳ね返ってくることがあります。
感謝の気持ちを伝える
徳を積んでいる人は、周りのものすべてが自分を生かしてくれていることを理解しているため、感謝の気持ちを常に持っています。
感謝をされることは誰でも嬉しいですし、「もっとやってあげよう」という気持ちが芽生えるきっかけになります。そうして巡り巡って、また自分に良いことが返ってくるのです。
逆に「やってもらって当たり前」のような態度の人にはがっかりしますよね。人間関係にヒビが入る恐れもあります。
感謝の気持ちを態度だけでなく言葉でも素直に伝えるようにしましょう。
困っている人に手を差し伸べる

困っている人に手を差し伸べるなど、人に親切にすることは、徳を積む基本的行為です。
道に迷っていたり、失くしものをしたり、よく周りを観察すれば、困っている人はたくさんいます。時間や心に余裕がある時は、勇気を出して「どうされましたか?」と声をかけてみるようにしましょう。
自分の行いで人助けができたり、感謝してもらえたりすることに喜びややりがいを感じられるようになってきたら、徳が積めるようになってきた証。それが当たり前になってきた頃に、思いがけない形で良いことが返ってくるはずです。
周りの幸せを心から願う
自分にはないものを持っている人や、幸せを手に入れた人を見ると、つい羨んだり、妬みの心がムクムクと湧いてきたりする人もいるでしょう。しかし、嫉妬や恨みといった感情は、つまりはその人を敵と認識していることと同義なのです。
周りが戦うべき敵ばかりでは心穏やかにいられず、常にストレスが溜まり、徳を積めるような状態になれません。
反対にその人の幸せを心から願えるのであれば、その人は自分にとって味方であり大切な存在となります。そうすれば対人関係の意識が変わり、自然と世のため人のために動ける、徳を積める人になることができるのです。
掃除、断捨離、整理整頓
掃除や整頓は心を鍛えるお寺の修業の1つにも数えられる、善行です。自分の部屋だけでなく、家族で使うリビングやキッチン、お風呂、トイレなど、みんなが使う場所をキレイにすると、他人のための善行に繋がるので、より効果が見込めます。
また、身の回りをキレイにすることは、気持ちを整えることに繋がります。心にゆとりが生まれれば周りのことを考えられるようになり、思いやりを持って周りに接して徳を積むことができるようになります。
募金や寄付を行う

募金や寄付は、目に見える形での「人助け」の方法の1つです。
最近では世界中で自然災害が発生し、家や財産を失った人や、避難所生活を強いられている人も少なくありません。そうした人たちの一助になるよう、無理のない範囲でお金で支援することも、徳を積むうえでとても効果があります。
また、「人を育てる」行為として、母校に学習環境を整えるための寄付をするという手もあります。
自分に合った、無理のない形で支援をしてみましょう。
実際に徳を積んで人生が変わった体験談を紹介
ここでは、実際に徳を積んでみて、人生が変わった方の体験談を紹介していきます。
- 周りに支えられ、大きなプロジェクトに抜擢!
- 相手と思いやりのある関係を育めた
- 苦手な人とも自然に打ち解けられた
- 家の中の雰囲気が驚くほど明るくなった
- 心が穏やかになり、体調や睡眠も改善!
私は以前、成果ばかりを追い求めてギスギスしていましたが、ある時「まずは人を助けることから」と心を切り替えました。書類作成や雑務を快く引き受けたり、後輩の相談に丁寧に耳を傾けたりするようにしたのです。不思議なことに、それ以降は人から助けてもらえる場面が増え、大きなプロジェクトにも抜擢されました。成果は後から自然についてくるものだと実感し、徳を積むことが仕事の運を引き寄せる力になると学びました。
以前の私は、自分が愛されることばかり考えていて、恋愛がうまくいきませんでした。けれど「相手に喜んでもらえることをする」という気持ちで接するようにしたら、不思議と関係がスムーズになったのです。小さな気づかいや感謝の言葉を欠かさないうちに、相手からも自然に思いやりが返ってくるようになりました。徳を積むことは「与える恋愛」を育て、安心感と信頼に満ちた関係を築く大きな力になると感じています。
職場や友人関係での人間関係に疲れていた頃、私は「まず自分が笑顔で接すること」を心がけました。相手に親切な一言をかける、小さな手助けを惜しまない、陰口を言わない。そんなことを意識して過ごすうちに、いつの間にか周囲の人が心を開いてくれるようになりました。苦手だと思っていた人とも自然に打ち解けられ、人間関係のストレスが減少。徳を積むことで、自分が楽になることを初めて体験しました。
食事中の会話もないほど、いつの間にかギクシャクしていた家族との関係。家族との会話自体が少なかったと反省し、毎日「ありがとう」「助かったよ」と伝えることを続けていると、家の中の雰囲気が驚くほど明るくなったのです。以前は些細なことで言い合いになることも多かったのですが、今はお互いに思いやりを持って接することが自然になりました。徳を積むことは特別なことではなく、日常の中での小さな一言から始まるのだと実感しています。
心が荒れていた時期、私は徳を積むつもりで「一日一善」を意識しました。道端のゴミを拾ったり、知らない人に席を譲ったり。小さな行動を積み重ねていくと、不思議と気持ちが軽くなり、ストレスが和らいでいきました。心が穏やかになったことで体調も整い、よく眠れるように。徳を積むことは誰かのためであると同時に、自分自身を癒やし、健康へと導く大切な習慣だと気づきました。
日頃の心がけが「徳を積む」に繋がる

「徳を積む」と聞くと、お寺の修業のような大層なイメージがあるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
むしろ、少し意識をするだけでできるような、日常の些細な善行の積み重ねが「徳を積む」ことに繋がります。
そうすることで良いことが自分に返ってくるだけでなく、自分自身が大きく成長し、豊かな人生を送れるようになります。

































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