あなたは「ピーターパン症候群」という言葉を聞いたことはありますか?
これは近年、大人になっても精神的に未熟で、さまざまな問題を引き起こす人のことを指す言葉です。
「え、じゃあもしかして、あの人もそうなんじゃない?」と、思い当たる方も身近にいるかもしれませんね。
そして、そんな人に困らされた経験がある方もいるかもしれません。
今回は「ピーターパン症候群」がどんなものなのかについて、詳しく解説していきますね。
目次
「ピーターパン症候群」とは?
「ピーターパン症候群(シンドローム)」は年齢的には十分大人になったのにもかかわらず、精神的に大人になりきれていない人のことを指します。
ピーターパン症候群は、1983年にアメリカの心理学者ダン・カイリー氏が提唱しました。
ピーターパンとはイギリスの小説の登場人物です。
もしかしたらティンカーベルのほうが有名になっているかもしれませんが、そのティンカーベルがいつもそばにいる永遠の子どもがピーターパンです。
ダン・カイリー氏は、精神的に大人になりきれていない人と「大人になんてなりたくない」と考えているピーターパンとを重ね合わせて見たのですね。
女性がいないわけではありませんが、ピーターパン症候群になるほとんどが男性だと言われています。
「プリンセスパン症候群」とは?
前述の部分で「ピーターパン症候群」は男性に多いとご説明しましたが、女性に対しては「プリンセスパン症候群」と呼ばれています。
「プリンセスパン症候群」とは、少女時代の夢や気持ちをいつまでも持ち続けている女性たちのことを指します。
この言葉は、アメリカの脚本家でジャーナリストのトレシー・マクミラン氏が定義し名づけたものと言われ、「ピーターパン症候群」の女性版といえます。
プリンセスパン症候群の女性は、恋愛や仕事に励み、習い事や自分磨きに力を入れている一方で、結婚や出産に対しては関心が低く、10代の女性の気持ちのまま変わらないといえます。
恋に恋しているところがあり、いつか自分の理想的な白馬の王子様が現れてくれると信じているところがあります。
「ピーターパン症候群」の人の特徴とは?
それではここからは「ピーターパン症候群」の人の特徴について、ご紹介していきます。
「もしかしてあの人そうかも」と思った人、何となくそれっぽいな、と気になる人がこれらの特徴に当てはまっていないか、ぜひチェックしてみてください。
特徴1 プライドが高い
特徴2 何事も諦めがち 特徴3 無責任 特徴4 物事が続かない |
それでは、それぞれの特徴について、詳しく解説していきます。
ピーターパン症候群の人の特徴1 プライドが高い
まず1つ目の特徴は「プライドが高い」というところです。
ピーターパンも自分を曲げるのが大嫌いなところがありますよね。
自分が納得がいかないことには同意をしませんし、妥協したり、意見をすり合わせようしたり、というようなこともしません。
プライドが高いゆえに自分の考えを全く曲げることができず、たとえ問題が起きても「自分は悪くない。おまえのほうが悪いし、間違っている」という感じで、自分で対処しようとしないでしょう。
ピーターパン症候群の人の特徴2 何事も諦めがち
2つ目の特徴は「何事も諦めがち」という点です。
ピーターパン症候群の人は、プライドは高く、一見強そうに見えますが、実際のところは繊細で傷つきやすい人が多いようです。
ですから、何か物事につまずきそうになると、失敗を恐れて行動する前にそれを諦めてしまい、自分のメンタルを守るところがあります。
プライドの高さゆえに失敗をした、自分が間違っていた、ということを受け入れがたいため、そうなりそうなこと、そう言われてしまいそうなことはさっさと「なかったこと」にしてしまおうとするのですね。
どこまでも自分を守るために行動するところがあります。
そのため、まわりはその人の気まぐれに振り回されてしまったように感じることが多いでしょう。
ピーターパン症候群の人の特徴3 無責任
3つ目の特徴は「無責任」なところです。
ピーターパン症候群の人は、先にお伝えしたように繊細で傷つきやすいところがあります。
また、ストレスにも弱いので、ストレスとなる行動を前もって避けようとします。
なので、何か責任がかかるシーンになると誰かのせいにしたり、その場から逃げてしまったりする傾向が見られます。
プライドは高いので、わかっているとばかりに意見はどんどん出すため「じゃああなたがやって」とまわりは言いたくなるのですが、本人は責任を嫌うので、口だけ出して逃げる、というふうになってしまいます。
そのため「あの人は場をひっかきまわすばかりで本当に無責任」と言われやすいのもピーターパン症候群の人の特徴です。
ピーターパン症候群の人の特徴4 物事が続かない
4つ目の特徴は「何をやっても物事が続かない」という点です。
彼女をとっかえひっかえしている男性や、頻繁に仕事を変えている男性が、あなたの周りにいたら…その男性はピーターパン症候群である可能性が高いといえます。
・高い理想を掲げているのに、結果を出すための物事を継続することができない。
・自分の思い通りにいかないと嫌になり、すぐにやめてしまう。
・何かに対する意見や考え方が、その時の気分でコロコロと変わってしまう。
このような面が見られたら、その男性はピーターパン症候群の可能性が高いといえます。
相手がピーターパン症候群だったら…どう接すればいい?
それでは、もし相手がピーターパン症候群だったとしたら?
その時はその人とどう接すればいいのでしょうか?
気になりますし、知っておきたいことですよね。
ここからは接し方のポイントをご紹介していきます。
まず、ピーターパン症候群の人は何か問題が起きても自分から行動することはありません。
そんな人に世話を焼きたくなりますが、まさにそれを待っているのです。
そして何でもおんぶにだっこになってしまい、あなた自身がその重さで苦しくなってしまいます。
ですから、そういう感じがした時には、自分で物事をやらせるように促すことを意識してみてください。
誰でもできそうな、簡単なことから促すのがポイントです。
そしてピーターパン症候群の人は自分の非を認めないところがありますので、おかしいと思った時には遠慮せず「あなたが間違っている」とハッキリ指摘する芯の強さも必要です。
何でも受け入れていると、逆に相手をダメにしてしまう可能性が高くなってしまうので気をつけましょう。
最後に
ピーターパン症候群の特徴と対処法はしっかり理解できたでしょうか?
そして最後に、ピーターパン症候群について覚えていてほしいことがあります。
厄介がられるピーターパン症候群の人ですが、実は本人もイライラしたり、他人とうまく付き合えないことに悩んでいたりすることがあるんです。
なので、もし悩んでいる様子が見られたら、声をかけ、話を聞くだけでも、うまく関係を築いていく一歩につながるのではないでしょうか。
ぜひ、トライしてみてくださいね。
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