リトリートとは?
リトリートとは、数日間、普段生活しているところから離れたところに身を置き、疲労やストレスを解消し、心身を癒やすことを目的とした過ごし方を指します。
英語で「Retreat」と書きますが、単語の意味自体は「引きこもり」や「避難」というようなものです。
リラックスが大事と思っても、普段の生活の中にいると、ついいつも通りの行動をしてしまいがちで、思ったほど寛げていません。
だからこそ、日常を離れて徹底して癒やす【リトリート】が人気になるわけですね。
目次
リトリートと旅行の違いは?
リトリートの目的は、日常生活の忙しさから離れて、心身をしっかりリラックスさせ、癒やすというものです。
普段の生活を離れるという意味で旅行も近いのですが、旅行はあくまでもレジャーで、楽しみのために行くものなので、観光地を巡るなど、行動することのほうが多くなります。
旅行の目的が一時的なリフレッシュなら、リトリートは心身をしっかり休めてパワーチャージを行うという、あくまでも休息を目的としたものなので、実は大きな違いがあるのです。
ストレスが溜まった時に効果的な方法【4R】
私たちは、ストレスが溜まった時には目的に応じた3Rを使い分けるのが良いと言われてきましたが、今は1つのRが増えて、4Rになっています。
その加わったものこそがリトリート、Retreatment(リトリートメント)になります。
1.Rest(レスト)休息
時間などは特に関係なく、とにかくしっかりと心身を休めることを意味し、たっぷり睡眠を取る、マッサージでリラックスするなどがこれに当たります。
2.Recreation(レクリエーション)気分転換
ちょっとした時間を使って気分転換を図っていくことを意味し、散歩やスポーツ、遊びに行くなどがこれに当たります。
3.Relaxation (リラクセーション)緊張の緩和
ストレスによる緊張を緩めることを意味し、瞑想やヨガの他、目を閉じてゆっくりと深呼吸をすることも効果的です。
4.Retreatment(リトリートメント)非日常
普段とは違うところに身を置いて、心身の疲れを癒やすために、ゆったり過ごすことを意味します。
リトリートのメリットは?
ここからは、リトリートの5つのメリットをご紹介していきます。
- ストレスを解消することができる
- 自分と向き合い、気持ちをリセットできる
- 新しい自分を発見する可能性がある
- 新しい人間関係・出会いに期待できる
- 食事や運動など、健康的な習慣が身につく
1.ストレスを解消することができる
リトリートのメリットその1は「ストレスを解消することができる」です。
頭の中が忙しく、いろいろなことに追われていると、自分がストレスまみれになっていることに案外気がつかないことがあります。
リトリートで何かに追われることのない状況に自分を置くことによって、頭の中を空っぽにでき、リラックスすることができるので、自然とストレスから解放されていきます。
2.自分と向き合い、気持ちをリセットできる
リトリートのメリットその2は「自分と向き合い、気持ちをリセットできる」です。
普段とは違う、何物にも追われない状況にいると、いつもは「次はあれをしなければ」と考え続けている脳をストップさせられます。
その分、外ではなく内との対話、つまり自分自身としっかり向き合うことができるのです。
“何かをしなければならない”ではなく、“何をしたいか”で行動できることで、自分を後回しにしてしまう気持ちをリセットすることができます。
3.新しい自分を発見する可能性がある
リトリートのメリットその3は「新しい自分を発見する可能性がある」です。
いつもと違う環境に置かれると、無意識に行っていたルーティーンから離れることができます。
そうすると、本来の自分自身が戻ってきて、やりたかったことを思い出したり、自由な発想が生まれてきたりすることがあります。
そして、誰かに頼ったり、気をつかったりすることがない環境で、新たな自分というものを発見できるというメリットもあります。
4.新しい人間関係・出会いに期待できる
リトリートのメリットその4は「新しい人間関係・出会いに期待できる」です。
リトリートは1人で好きなところに行くのもいいですが、グループで行うプログラムに参加してみるのもおすすめです。
そういう場に参加することで、同じ参加者や、スタッフの人との交流が生まれます。
初めてその場で出会う、しがらみも偏見もないような人たちとの時間は新しい発見に満ちているでしょう。
自分を変えるような新たな出会いが訪れるかもしれません。
5.食事や運動など、健康的な習慣が身につく
リトリートのメリットその5は「食事や運動など、健康的な習慣が身につく」です。
忙しいとつい後回しになりがちな規則正しい食事や、健康のための習慣ですが、リトリート中はここをあえて楽しむことで、規則的な習慣を身につけることができます。
忙しい自分の習慣をリセットして、健康的なものにしていくことで、リトリートの後でも自然と良い習慣を続けていきやすくなります。
短期間でも、そこに集中すると案外、体が覚えてくれるものです。
リトリートのやり方・おすすめの場所8選
ここからはリトリートの具体的なやり方、おすすめの場所をご紹介していきます。
1.ヨガ・スパ
リトリートのやり方・おすすめの場所1つ目は「ヨガ・スパ」です。
ヨガはリトリートの代表ともいえるもので、姿勢を整えたり、呼吸を丁寧に行ったりすることで心身のリラックス効果が得られるほか、適度な運動で自律神経が整います。
また、それをスパで行うことにより、適度に汗をかくことができるので、デトックス効果も期待できます。
2.瞑想・マインドフルネス
リトリートのやり方・おすすめの場所2つ目は「瞑想・マインドフルネス」です。
瞑想というとストイックなものを思い浮かべるかもしれませんが、頭を空っぽにしなければならないのではなく、何を考えているのかを客観的に見ていくことができればコツを掴めるでしょう。
呼吸を意識しながらゆっくりと行うと頭がクリアになります。
3.体に良い食事
リトリートのやり方・おすすめの場所3つ目は「体に良い食事」です。
いわゆる食養生、食事療法と言われるものがリトリートでも人気です。
マクロビオティックなどはその代表でしょう。
本格的にやるのもいいですが、まずは発酵食品を取り入れた基本的な和食からスタートすると手が出しやすく、続けやすいのではないでしょうか。
4.ファスティング
リトリートのやり方・おすすめの場所4つ目は「ファスティング」です。
現代人は食べすぎだとよく言われます。
市販の酵素ドリンクなどを使ったものから、本格的な断食道場でのファスティングなど様々ですが、自分のやりやすいものを選んでみてください。
体の中がとてもすっきりして、体が軽くなるのを感じられます。
5.デジタルデトックス
リトリートのやり方・おすすめの場所5つ目は「デジタルデトックス」です。
これはまさに現代人に必要なものといえます。
スマホやパソコン、テレビなどのデジタルから離れて、自由な時間を満喫してみましょう。
どうしてもスマホが気になる人は、思い切って電波が入らないような自然の中でリラックスするのもおすすめです。
6.森林浴
リトリートのやり方・おすすめの場所6つ目は「森林浴」です。
森林浴には、ストレスを低下させたり、集中力が向上したり、免疫システムの強化など、私たちが必要とする効果が満載です。
1ヶ月に数時間程度でもその効果が期待できるので、定期的に森の中をお散歩するのもおすすめです。
目に優しいグリーンが満載で、酸素たっぷりの森林で、心身共に癒やされます。
7.温泉に行く
リトリートのやり方・おすすめの場所7つ目は「温泉に行く」です。
温泉はリラックス効果とデトックス効果の2つが大いに期待できます。
お風呂にしっかり浸かって体の緊張をほぐし、血行を促進する他、サウナがあればそこでしっかり汗を出すのもいいですね。
また、景色がきれいなところであれば目からの癒やしも期待できます。
8.リゾート地に行く
リトリートのやり方・おすすめの場所8つ目は「リゾート地に行く」です。
まさに非日常の空間に自分を連れていくことができるリゾート地もリトリートに向いています。
行楽地ではなく、リラックスしてゆったりと過ごしているリゾート地に行って、時間を気にせずにのんびりと過ごしてみると、日常の見え方が変わってきます。
リトリートする時の注意点は?
リトリートする時の注意点は「細かい予定を立てない」「ストレスを溜めない」の2つです。
◆細かい予定を立てない
「あれしてこれして、何時にはここに行って」と細かく予定を立てていたら普段と何も変わりません。
自分自身が今、何をしたいのかに耳を傾けることが大切です。
◆ストレスを溜めない
ストレスを解消するためにリトリートを行っているのに、ストレスを溜めてしまったら意味がありません。
計画を立てることにストレスを感じるならプログラムが決まっている参加型プランがおすすめですし、人と一緒にいることがストレスなら1人で好きなように過ごすなど、工夫をしましょう。
毎日、ストレスに晒されている現代に必要なリトリート
私たちは便利になった世界に生きている分、とてもストレスフルな思いをすることが増えています。
だからこそ、心身の疲れを癒やしたり、無意識のうちに溜め込んでしまったストレスから心を解放したりするためのリトリートが注目されているのではないでしょうか。
忙しさから離れ、自分自身とじっくり向き合う時間が作るだけでも、不思議と心に余裕が出てきて、日常に向き合う元気が出てきます。
前向きに生きるためにも必要なリトリートに、ぜひ挑戦してみてください。